2008年08月29日

サーターアンダーギー研究

今、沖縄のお菓子の代表として全国にも知られるようになった「サーターアンダーギー」。
琉球方言で「サーター」は砂糖、「アンダ」は油、「アギー」は「揚げる」。続けて呼んで「サーターアンダーギー」。

表面が岩のようにゴツゴツと割れる形状が特徴。表面はサクサク。アメリカのドーナツとはちょっと違います。
中国の「開口笑」(カイコウシァオ)というお菓子と似ているため、中国伝来説が有力です。
庶民のお菓子とはいえ、沖縄の縁起菓子のひとつ。まちかじと合わせて正式な結納にも盛られるそうです。

市場で甘い香りが漂ってきたらまわりを見渡してみましょう。揚げたてのサーターアンダーギーが売られています!
お店によってテイストが違うので食べ比べも楽しいです。1個単位で売ってくれるお店も多いです。表面の香ばしさ、生地の食感(びっしり?ふんわり?)フレーバーなど観点もたくさん。


さて、今回、カシカシスタッフが沖縄のお菓子の指南役をお願いしたのは、沖縄在住の石本松江さん。八重山諸島の「黒島」(石垣島や西表島の近く)ご出身のアンマァ(おかあさん)です。

さらに、カシカシスタッフはワガママをお願い。サーターアンダーギーを作っていただきました!
松江さんオススメの、カボチャフレーバーです。専門店にも勝る美味しさ!お土産にもいただきました。東京の私の親族知人にも大評判でした。

そのときのレシピをご紹介します。サーターアンダーギーは、お店や家庭によってレシピもさまざま。みなさんも、このレシピを参考に工夫してみましょう。

===============================================
■カボチャフレーバーのサーターアンダギー
------------------------------------------------------
・小麦粉 700g
・白砂糖 500g
・サラダ油 大さじ2
・カボチャ 蒸して裏ごし 300g
・ベーキングパウダー 大さじ1
・たまご 5個
・水 1/2カップ
ほか、揚げ油
------------------------------------------------------
■生地作り
(1)小麦粉とベーキングパウダーをいっしょにふるいにかけます。
(2)大きめのボールに、たまご5コと砂糖を入れ、泡立て器でよくかき混ぜます。
(3)さらに水とサラダ油を加えて、よく泡立てるようにかき混ぜます。
(4)(3)のボールの中に(1)の粉を2,3回に分けて入れ、ボールを片手で回しながら木じゃくしでサックリと粘らないようにまぜます。
(5)(4)に裏ごししたカボチャを混ぜます。
■揚げる
(6)厚手の鍋に油を150度~160度に熱します。
(7)好みの大きさにまるめて、静かに油の中におとします。
(8)しばらくそのままにして待つと、生地が浮き上がり、自然に回転します。
(9)自然に下の方から割れ目ができ、数カ所が花が開いたように割れます、色よく揚げてください。

*「小麦粉700g」でおわかりの通り、このレシピでは数十個できます。量は加減してください。日持ちするので、沖縄の家庭では一度にたくさん揚げてみんなで食べるのが一般的です。

*シンプルなお菓子ですが、揚げ菓子は意外に腕を要します。表面が割れないとサーターアンダーギーとは呼べません。油の温度の調節には注意しましょう。高すぎると表面は揚がっているのに中は半生。大失敗です。

*砂糖だけのプレーンな味や黒糖や紅芋を混ぜるものも定番です。ただしフレーバーの混ぜ加減は難しいそうです。カボチャの種類や水分によっても調節しましょう。

▼生地はこのような感じです。手で丸められる程度です。
サーターアンダーギー研究


▼徐々に浮いてきます。油の温度に注意してください。
サーターアンダーギー研究


▼表面が割れてきます。
サーターアンダーギー研究


▼美味しそうでしょう?
サーターアンダーギー研究


===============================================

さて、松江さんは、那覇の国際通りで長年愛される「居酒屋きゅうちゃん」の奥さま。
開店前の厨房で揚げていただきました。

「きゅうちゃん」は、私(カシカシスタッフ)も沖縄に行ったときは必ずお世話になるお店です。
ご主人は「きゅうちゃん」こと石本久さん。京都の料亭で本格的に修行した板前さんです。
島のお魚を使ったお料理やお寿司がおすすめ。ご主人自ら沖縄の海でとってきた珍しい魚介類もいただけることも。
そして、松江さんは厨房で沖縄料理担当。
松江さんは研究熱心な方なのです。
今回のサーターアンダーギーも、カシカシスタッフが事前にお願いしてから数日、いろいろ工夫していただいたのです!ありがとうございます!
定番の沖縄料理も、研究熱心な奥さんの腕が光ります。
私はいつもご主人と奥さまから、沖縄のお料理や食材のお勉強させていただいています。

こぢんまりした気取らないお店は、古くからの「きゅうちゃんファン」でにぎわいます。
でも、ご夫妻の優しい人柄に、初めて訪れた旅人でもすぐに和めます。「女性ひとりで泡盛と島さかな」でもOKですよ!
沖縄で家庭的な雰囲気で落ち着きたい方には絶対にお勧めです。

※居酒屋さんなのでサーターアンダーギーは通常メニューにはありません。
今回、おいしいサーターアンダーギーをいただいたのは、カシカシスタッフの職権乱用?
===============================================
■すし・居酒屋 きゅうちゃん

那覇市牧志2-7-27(名城ビル2F)
tel. 098-868-9996
営業 17:00~24:00
定休日 水曜日(第1・第3)
※営業日・時間などは念のためお問い合わせください。

国際通りの三越の前からモノレールの牧志駅の方向へ左側歩道を2,3分歩んでください。
「日琉さんご店」というさんご屋さんビルの2階です。
歩道に看板があるので見逃さないように。専用の階段を上ってください。
モノレールの牧志駅からは三越方面にすぐ。右側です。
===============================================



※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。